野良猫


こいつ街角にじっとたたずんで動かないんだよね。

腹へってんのか、それとも病でもかかえてんのか、
はたまた神経が図太くて堂々としているだけなのか・・・
オレにはわかりません。問いかけても何も答えてくれないしね。

ただ一人で生きていることは確かだね。
きっと受け入れがたい現実を受け入れて生きてきたんだろうな。

オレの曲の中に「野良猫」という曲があって・・・

「♪信じることは武器のない戦いなんだな、風が震える肩をなぜてゆく、
 自慢できるものが見当たらず星をにらんだら、ふいに雫が頬にこぼれたよ」

「♪一匹のやせた野良猫が身を焦がすように眠るコインパークを駆けてゆく、
 そうさ僕は今よりもう少し男らしくなろう、遠く声なき声が叫んだよ」

何年か前に大きな仕事をしくじってボロカスにされたときに作った曲。

自分のダメさと周りからズタボロにやられたことで結構まいってたね。
でも、まいって終わるのかいずれ糧にするのかで言えば自分は後者だよ!
あのときもきっと野良猫にそのたくましさを見たんだな。

こいつひょっとしたら先があまり長くないのかなぁ、どうなんだろう。
いや大丈夫さ、目だけは妙にうったえてくるモノがある。

「ねぇ写真撮ってやるよ!お互いあとひと踏ん張りしようぜ!」

そう言ってサヨナラしてきました。