あしたのジョーという聖域


主役の山ピーを含め、命を削ってやった映画なのはホントわかるよ。
でもぉ、これを「あしたのジョー」ですって言われるとちょっとぉ・・・

思えば小学生の頃、もちろん再放送ではあるけどジョーのアニメで衝撃を受けた。
特に力石戦以降のいわゆる「あしたのジョー2」は影響を受けたね!
力石を死なせてしまった葛藤やカーロスとの友情、絶対的王者ホセメンドーサへの挑戦、
それぞれにジョー本人や周りの人間のハートの部分が浮き彫りになってて何度見ても感動する。
そして真っ白な灰になるあの伝説のラストシーン・・・

中学の時は映画「あしたのジョー2」のセリフは丸暗記してて全部言えたし、
オレの部屋には今もジョーと力石が少年院で試合した際のクロスカウンターのフィギアがある。
とにかく自分を含めて多くの人の心の中でジョーはずっと輝き続けてるんですよ。

やっぱり「リメイク」って聖域を犯す恐さがあるよねぇ。ジョーはやって欲しくなかったなぁ。

話は飛ぶけど、今までに見聞きしたリメイクでぶっ飛んだのはただひとつ、
矢沢永吉のセルフカバーアルバムだけだね。「SUBWAY EXPRESS」ってやつ!
普通は絶対にオリジナルを超えるはずないんだけど、永ちゃんだけは違った、すごい。

そう言えばジョーと永ちゃんって内面を含めて良く似てると思うな。
きっとジョーも生きてれば永ちゃんのように優しくて格好いいおじさんになってただろうね。

ちなみにジョーって「世界チャンピオン」にはなれなかったんだけど、
それでもいろんな人の心の中で、まぎれもなく「一番のチャンピオン」なんだと思う。

物事の価値って社会で定義されてるモノとは別の場所にあるのかも知れないね。